WordPressのテーマやプラグインを選ぶ際に、「100%GPL」と書かれているものを見かけたことがあるかもしれません。また、WordPress自体が「オープンソース」であることも広く知られています。
それでは、「100%GPL」と「オープンソース」は同じものなのでしょうか。
この記事では、それぞれの意味や違いについて説明いたします。
オープンソースとは?
「オープンソース」とは、ソースコードが公開され、誰でも自由に利用・変更・再配布できるソフトウェアのことを指します。ただし、「オープンソース」と名乗るためには、一般的にOSI(Open Source Initiative)が定める「オープンソースの定義(OSD)」に準拠したライセンスである必要があります。
- The Open Source Definition – Open Source Initiative
- オープンソースの定義 (v1.9) 注釈付 – Open Source Group Japan – オープンソース・グループ・ジャパン
オープンソースの主な特徴
- ソースコードが公開されている
- 利用・改変・再配布が自由(ライセンスの条件による)
- 商用利用が可能な場合が多い(「多い」だけで、100%ではないことに注意)
代表的なオープンソースライセンス
- GPL(GNU General Public License)
- MITライセンス
- Apacheライセンス
WordPressもオープンソースソフトウェアの一つであり、GPLライセンスのもとで配布されています。
100%GPLとは?
「100%GPL」とは、そのテーマやプラグインのすべてのコードがGPLライセンスに完全に準拠していることを意味します。
100%GPLのポイント
- WordPressのテーマやプラグインがGPLの条件を完全に守っている
- 利用者は自由に改変・再配布できる
- 有料で販売されていても、購入者には自由な利用権がある
WordPress自体がGPLライセンスのため、基本的にテーマやプラグインもGPLの影響を受けます。特に「100%GPL」と明記されているものは、そのライセンスの条件に完全に従っています。
ただし、GPLライセンスには「ソースコードを無料で公開しなければならない」という義務はありません。GPLの義務は、「ソフトウェアを配布する場合に、そのソースコードを利用者に提供する手段を確保すること」です。そのため、100%GPLのテーマやプラグインでも無料公開されていない場合があるのです。
100%GPLの例
- 有料テーマ(100%GPL):購入者には自由な改変・再配布の権利があるが、無料公開はされていない。
- 無料テーマ(100%GPL):誰でも自由にダウンロード・改変・再配布できる。
まとめ
- 「オープンソース」=必ずしもGPLではない(MITやApacheライセンスのものもある)
- 「100%GPL」=必ずしも無料ではない(有料テーマやプラグインもある)
- GPLソフトウェアでも、配布しなければソースコードの公開義務はない
- 配布されている100%GPLのテーマやプラグインなら、購入者は自由に改変・再配布できる
「100%GPL」と書かれているからといって、必ずしも「無料でソースコードが公開されている」わけではない点に注意が必要です。WordPressのテーマやプラグインを選ぶ際には、そのライセンスがどのような条件を持っているのかを確認しておくとよいでしょう。
関連情報
以下の記事でも「100%GPL」や「オープンソース」について詳しく解説されています。
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