- 1. 記事の概要
- 2. 質問の詳細
- 3. 回答の詳細
- 3.1. WordPress制作では「業者への依存」を減らすことが重要
- 3.2. ドメインはできるだけ自分名義で契約する
- 3.3. レンタルサーバーも自分で契約する
- 3.4. WordPressの管理者アカウントを必ず持っておく
- 3.5. 契約書や見積書の内容を確認する
- 3.6. 保守契約を終了するとどうなるか確認する
- 3.7. 制作実績の「デザイン」だけを見ない
- 3.8. 契約前に少し細かい質問をしてみる
- 3.9. こんな業者には少し注意しよう
- 3.10. 優良な業者は「囲い込み」をしない
- 3.11. すでに怪しい業者と契約してしまったら?
- 3.12. 管理アカウントやパスワードを確認する
- 3.13. 連絡はできるだけ記録に残す
- 3.14. 別のWordPress制作者にサイトを見てもらう
- 3.15. お金や契約の問題になったら専門機関へ相談する
- 3.16. WordPress制作を依頼するときの5つの自衛策
- 3.17. 「安い業者=悪い業者」とは限らない
- 4. まとめ:良い制作会社は「いつでも引き継げるサイト」を作ってくれる
記事の概要
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WordPress制作を依頼するとき、悪質な業者を避けるにはどうすればよいですか?
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制作実績や料金だけで判断せず、契約内容・管理権限・解約時の対応まで事前に確認することが重要です。
万が一トラブルになった場合は、まずサイトデータや契約書、メールなどの証拠を保存し、必要に応じて別のWordPress制作者や専門機関へ相談しましょう。
大切なのは、「絶対に逃げない業者を探す」ことだけではなく、「相手と連絡が取れなくなってもサイトを維持できる状態にしておく」ことです。
質問の詳細
WordPressのサイト制作を外部の業者・フリーランス等に委託するとき、悪質な業者にぶつかってしまい、いざというときに連絡が取れなくなるケースがあります。
質の悪い業者にあたってしまわないようにするにはどうすれば良いでしょうか? また、運悪くそのような業者に当たった場合、どのようにトラブルを解決すべきでしょうか?
回答の詳細
WordPress制作では「業者への依存」を減らすことが重要
WordPressサイト制作のトラブルというと「悪質な制作会社に騙された」というケースを想像するかもしれません。
しかし、必ずしも悪意があるとは限りません。
例えば、以下のような理由で、突然サポートを受けられなくなることもあります。
- 制作者が病気になった
- フリーランスが廃業した
- 制作会社が倒産した
- 担当者が退職した
- 会社の事業内容が変わった
そのため、業者選びでは、「この会社なら絶対安心だろう」と考えるだけでは不十分です。
むしろ、「明日からこの会社と連絡が取れなくなったとしても、自分のサイトを維持できるだろうか?」という視点を持っておくことが重要です。
WordPressは比較的引き継ぎやすいCMS(Webサイトを管理する仕組み)です。適切に管理されていれば、別の制作会社や制作者へ移管することもできます。
ところが、必要な権限をすべて制作会社側が握ってしまうと、このWordPress本来のメリットを十分に活かせません。
ドメインはできるだけ自分名義で契約する
まず確認したいのが、ドメインの所有者です。ドメインとは、example.comのようなWebサイトの住所にあたるものです。
制作会社によっては、「面倒な手続きはこちらですべて行います」として、制作会社名義でドメインを取得する場合があります。手間がかからないため一見便利ですが、長期的には注意が必要です。
例えば、契約終了後に「ドメインを移管してもらえない」という問題が発生すると、非常に面倒です。サイトのデザインや記事データは作り直せても、長期間使用してきたドメインを失ってしまう影響は小さくありません。
特別な事情がなければ、ドメインはサイト運営者自身の名義・アカウントで契約することをおすすめします。
レンタルサーバーも自分で契約する
ドメインと同じくらい重要なのがレンタルサーバーです。WordPress本体や画像、テーマなどのデータは基本的にサーバー上に保存されています。
そのため、「ドメイン」「サーバー」の両方を業者側が管理していると、トラブルになった際にサイトへアクセスできなくなる可能性があります。
理想的なのは、サイト運営者がレンタルサーバーを契約し、制作会社に必要な作業権限だけを渡す方法です。
こうしておけば、制作会社との契約が終わったとしても、サーバーそのものは手元に残ります。
WordPressの管理者アカウントを必ず持っておく
WordPressには複数のユーザー権限があります。
代表的なものには、「管理者」「編集者」「投稿者」「寄稿者」「購読者」があります(デフォルトではこの5つが設定されています)。このうち、「管理者」はテーマやプラグイン、ユーザー管理などを含め、WordPressサイトのほぼすべてを操作できます。
制作会社へサイト制作を依頼する場合でも、サイト運営者自身の管理者アカウントを1つは確保しておきましょう。
- サイト運営者:管理者
- 制作会社:管理者
- ライター:投稿者
という形にしておけば、一般的には問題ありません。
制作会社との契約終了後は、その会社用の管理者アカウントを削除したり、権限を変更したりできます。
逆に、「セキュリティ上の理由でお客様には管理者権限を渡しません」などと言われた場合は、その理由を詳しく確認した方がよいでしょう。
運営者本人が自分のサイトを管理できない状態には注意が必要です。
契約書や見積書の内容を確認する
制作を依頼するときは、料金だけを見るのではなく、「どこまでやってくれるのか」を確認することが重要です。
最低でも次のような内容は確認しておきたいところです。
- 制作ページ数
- 制作料金
- 納期
- 修正可能回数
- 使用するテーマ
- 使用するプラグイン
- サーバー管理の担当者
- ドメイン管理の担当者
- 保守料金
- 保守内容
- バックアップ方法
- 納品物
- 著作権の扱い
- 契約終了方法
- 契約終了後のデータ引き渡し方法
例えば、「ホームページ制作一式 300,000円」だけでは、具体的に何をしてもらえるのか分かりません。
後になって、「お問い合わせフォームは別料金です」「スマートフォン対応は含まれていません」「修正は1回までです」といった話が出てくる可能性もあります。
契約内容は、できるだけ具体的にしておきましょう。
保守契約を終了するとどうなるか確認する
WordPress制作では、完成後に月額の保守契約を結ぶ場合があります。
保守契約自体に問題はありません。
WordPressは、「WordPress本体」「テーマ」「プラグイン」などを定期的に更新する必要があるため、専門家へ管理を任せるメリットもあります。
注意したいのは、保守契約を終了したらサイトがどうなるのか分からないケースです。契約前に、「保守契約を解除した場合、Webサイトはどうなりますか?」と確認してみましょう。
特に確認したいのは次の点です。
- サイトはそのまま表示できるか
- テーマはそのまま使用できるか
- 有料プラグインは使用できるか
- アップデートできなくなる機能はあるか
- 自分でライセンスを購入すれば継続できるか
- 別の制作会社へ移管できるか
制作会社が複数サイト向けのライセンスを利用している場合、保守契約終了後にそのライセンスが外れること自体は珍しくありません。
重要なのは、そのことが事前に説明されているかどうかです。
制作実績の「デザイン」だけを見ない
制作会社を選ぶとき、多くの人がポートフォリオを確認するでしょう。
もちろん制作実績を見ることは重要です。ただし、「おしゃれなサイトをたくさん作っている」という理由だけで決めるのはおすすめできません。
WordPressサイトでは、見た目以外にも、
- 更新しやすいか
- スマートフォンで見やすいか
- 表示速度に問題がないか
- バックアップが取られているか
- セキュリティ対策が行われているか
- テーマやプラグインが適切に管理されているか
- 別の制作者へ引き継げるか
なども重要です。
完成したサイトの見た目だけでは、こうした部分は分かりにくいものです。
そのため、制作実績を見るときには、「制作後の運用まできちんと考えている会社か」という視点も持っておきましょう。
契約前に少し細かい質問をしてみる
業者選びでは、契約前のやり取りも重要な判断材料になります。
例えば、次のような質問をしてみましょう。
- 契約終了後、別の制作会社へ引き継ぐことはできますか?
- ドメインやサーバーはこちらで契約しても問題ありませんか?
- WordPressの管理者アカウントは受け取れますか?
- 使用予定のテーマやプラグインを教えてもらえますか?
- バックアップはどのように取りますか?
- 保守契約を終了すると使えなくなる機能はありますか?
難しい専門知識を問う必要はありません。重要なのは、質問に対してきちんと説明してくれるかです。
一方、「その辺はこちらに任せてもらえれば大丈夫です」「専門的なことなので説明できません」「契約してから説明します」といった回答ばかりの場合は、少し慎重になった方がよいでしょう。
こんな業者には少し注意しよう
もちろん、一つ当てはまっただけで悪質業者と決めつけるべきではありません。ただし、次のような特徴が複数見られる場合は注意した方がよいでしょう。
- 契約書を作りたがらない
- 見積書の内訳が極端に曖昧
- ドメインを業者名義にしたがる
- サーバーの情報を教えてくれない
- WordPress管理者権限を渡さない
- 使用テーマやプラグインを説明しない
- 解約条件が分からない
- 他社への移管について説明しない
- 契約を急かす
- 即決を条件に大幅値引きをする
- 質問すると態度が急に悪くなる
- 契約終了後にサイトがどうなるのか説明しない
特に、「ドメイン・サーバー・WordPress管理者権限のすべてを制作会社が握っている」という状態は避けたいところです。
優良な業者は「囲い込み」をしない
逆に、信頼しやすい制作会社にはどのような特徴があるのでしょうか。
一つの目安になるのが、「別の会社への引き継ぎを想定しているか」です。
例えば、以下のように進めていただける会社は、比較的安心して付き合いやすいでしょう。
- ドメインは顧客名義
- サーバーも顧客名義
- 管理者アカウントを顧客へ渡す
- テーマやプラグインを説明する
- 操作マニュアルを渡す
- バックアップ方法を説明する
- ライセンス条件を説明する
- 契約終了時の移管にも対応する
良い制作会社とは、「ずっと自社へ依存させる会社」ではなく、「必要であれば他社にも引き継げる状態にしてくれる会社」ともいえます。
すでに怪しい業者と契約してしまったら?
ここからは、すでにトラブルが起きてしまったケースについて考えてみましょう。
まず重要なのは、相手と激しく言い争うことではありません。サイトと証拠を確保することを優先します。
可能であれば、次のものを保存しておきましょう。
- WordPressのバックアップ
- データベース
- 画像
- テーマ
- 子テーマ
- 独自プラグイン
- 契約書
- 見積書
- 請求書
- 支払い記録
- メール
- チャット履歴
- 制作会社から受けた説明資料
制作会社のWebサイトに掲載されている契約条件なども、必要に応じてスクリーンショットを保存しておくとよいでしょう。
管理アカウントやパスワードを確認する
制作会社との契約が終了した場合は、アクセス権限も整理します。
代表的なものとして、以下のようなものがあります(場合によっては使用していないこともあるかと思います)。
- WordPress
- レンタルサーバー
- FTP・SFTP
- ドメイン管理サービス
- Google Analytics
- Google Search Console
- Googleアカウント
- CDNサービス
制作会社用のアカウントが残っている場合は、不要になったタイミングで削除することも検討しましょう。ただし、契約上の争いが続いている途中で一方的にアクセスを遮断すると、新たな問題になる可能性もあります。
特に金額の大きなトラブルである場合や争いが長期化しそうになっている場合は、専門家に相談しながら進めた方が安心です。
連絡はできるだけ記録に残す
業者とトラブルになったとき、電話だけでやり取りするのはおすすめできません。
できるだけ、「メール」「チャット」「書面」など、履歴が残る方法を使用しましょう。
例えば、「○月○日にお願いした○○について、現在まで回答をいただいておりません。○月○日までに状況をご回答ください。」というように、何を・いつ依頼し・いつまでに回答を求めているのかを明確にします。
重要な契約トラブルになっている場合には、内容証明郵便などを検討する場合もあります。
別のWordPress制作者にサイトを見てもらう
技術的な状況が分からない場合は、別のWordPress制作者へ相談する方法もあります。
その際は、「現在の制作会社と連絡が取れなくなっても、このサイトを維持できる状態か確認してください。」とお願いすると分かりやすいでしょう。
以下のような状態であれば、比較的スムーズに別の業者へ引き継げる可能性があります。
- サーバーへアクセスできる
- WordPress管理者権限がある
- ドメインを管理できる
- バックアップを取得できる
一方、以下のような場合には、ライセンスも含めた複雑な移行作業が必要になり、工数がかさむことがあります。
- 独自テーマへ大きく依存している
- 独自プラグインを使用している
- 制作会社独自のシステムと連携している
- 有料プラグインが制作会社のライセンスになっている
お金や契約の問題になったら専門機関へ相談する
料金を支払ったのにサイトが完成しない、契約内容と明らかに違う、ドメインやデータの引き渡しを拒否されている、といったケースになると、WordPressの技術問題だけでは解決できません。
契約や金銭をめぐる問題になった場合は、「弁護士」「自治体などの法律相談」「取引トラブルに関する相談窓口」などへ相談することも検討しましょう。
特に高額な制作費が絡んでいる場合は、自己判断だけで無理に解決しようとしない方が安全です。
WordPress制作を依頼するときの5つの自衛策
さまざまな注意点を紹介しましたが、最低限押さえておきたいのは次の5つです。
- ドメインを自分名義で契約する
- レンタルサーバーを自分名義で契約する
- WordPress管理者アカウントを持つ
- 契約終了時の引き継ぎ方法を確認する
- 自分でもバックアップを確保する
この5つを守るだけでも、「制作会社と連絡が取れなくなり、サイトまで動かせなくなった」という最悪の事態を防ぎやすくなります。
「安い業者=悪い業者」とは限らない
最後に注意したいのが、料金だけで良し悪しを判断しないことです。
個人で活動しているフリーランスでも、非常に丁寧な仕事をする制作者はいます。反対に、有名な制作会社だから絶対に問題が起きないとも限りません。
特に大切なのは、以下のような点です。
- 契約内容をきちんと説明してくれるか
- 質問へ丁寧に答えてくれるか
- 管理権限を明確にしているか
- 過度な囲い込みをしていないか
- 契約終了後まで考えられているか
料金や会社規模よりも、「サイトを誰のものとして扱っているか」を見ると、業者選びの判断材料になりやすいでしょう。
まとめ:良い制作会社は「いつでも引き継げるサイト」を作ってくれる
WordPressサイト制作では、デザインや料金だけに注目しがちです。
しかし、長くサイトを運営するのであれば、管理権限・契約・バックアップ・引き継ぎについても確認しておく必要があります。
特に重要なのは、「この業者がいなくなっても、自分のサイトを維持できるか」という視点です。どれだけ信頼している制作会社でも、将来何が起こるかは分かりません。
ドメインやサーバーを自分で管理し、WordPress管理者権限とバックアップを確保しておけば、万が一のときにも別の制作者へ相談しやすくなります。
良いWordPress制作会社とは、顧客を囲い込む会社ではありません。
必要になったとき、別の制作会社へ問題なく引き継げるWebサイトを作ってくれる会社。この点を一つの判断基準として、安心して長く付き合える制作パートナーを探してみてください。


